IRの力で企業価値向上に貢献する ジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社
総合建設コンサル、インフラ大手の株式会社ACKグループ(2498)を投下資本、超過利潤価値、成長価値などに分解する超過利潤(EVA法)によって分析した。業績や将来見通し、中期 経営計画などをベースに試算した結果、株主価値は279億円と推計することが可能である。5年程度で売上高が522億円、営 業利益が21億円、10年程度で売上高が563億円、営業利益が23億円,投下資本の売上高比が現在の22.0%で一定推移 となる前提である。株主価値と時価総額のギャップは188億円であり(時価総額の204%)、期待形成によってはアップサイドあり。
建設コンサルという枠組みに囚われず、社会環境全般に関連する広範なインフラサービスをワンストップで提供する同社であるが、ここ数年は売上の海外比率を高め3年後の売上高500億円という目標に向けて順調に売上を伸ばしている。国内の民間需要では解体案件等において価格競争が激化しており、売上が微減する一方、海外ではアジア地域における鉄道・道路等の大型案件の受注が進み、売上を大きく伸ばした。多様なサービスの企画~設計計画~建設監理~運営保全をワンストップで提供するという同社の強みを十分に活かすことで、中長期的な売上のめどを立てることができれば、同社の株が大きく評価を見直される可能性が高い。