「パーパス経営」→
「自己意識ベースの学習」→
「株式リターン増大」の
メカニズムとは?

 

「パーパス経営」→
「自己意識ベースの学習」→
「株式リターン増大」

のメカニズムを論じてみよう。

ここで鍵となるのは「学習」という概念である。

世の中が複雑になって、激しく変化する中で、

働く人も絶えず

学習、リラーニング、リスキルが重要になっている。

 

ところでそもそも学習とはなんであろうか?

詳細は、Wikipediaの学習に譲るとして、

ここでは、「学習する存在」の「学習」の特徴について考えてみたい。

 

「学習する存在」を以下の4つに分けて考えてみよう。

❶下等生物(アメーバなど)

❷高等生物(犬、猫、サルなど)

❸人間

❹AI

 

この4つの間の学習における本質的な特徴の違いはなんだろうか?

キーワードは「意識」「自己意識」ではないだろうか?

意識については、Wikipedia 意識
自己意識については、Wikipedia 自己意識
をざっと読んでおくといい。

ここで「意識」と単に言った場合は、自己を意識はしていない限定している<br>という前提で議論したい。

この二つのキーワードでわけると、以下のように整理できる。

 

❶下等生物(アメーバなど)
→意識なし、
→DNA・無意識ベースで学習
→行き当たりばったりで学習

❷高等な生物(犬、猫、サルなど)、生後数か月の赤ちゃん
→意識あり、ただ、自己意識はあまない
→DNA・無意識ベースの学習に加えて過去の経験を蓄積して学習

❸人間 意識あり、自己意識
→意識を使った学習に加え、自己意識はあまない
→DNA・無意識・意識ベースの学習に加えて、
目指すべき自分の未来の姿や社会、他人との関わりを自己意識する学習
「自己意識ベースの学習」を行う。

❹AI

→意識なし、
→プログラムベースで学習
→行き当たりばったりで学習

こうやってみると、やはり人間って素晴らしいと感じる。
一方でAIはすごいインパクトをもたらしているが、
所詮下等生物の領域をまだ出ていないように思える。

余談だが、「自己意識」を持ったAIがミッション:インポシブルの最新シリーズでは、存在してるらしいが、
そうなると人間もうかうかしていられなくなるかもしれなない。

余談はさておいて、

こうして考えると「自己意識」が学習のスピードを高めるという意味で、
人間を他の「学習する存在」と比較した際立った特徴であることがわかる。

自己意識がなければ、目指すべき自分の未来の姿や
社会、他人との関わりを自己意識して学習できない。

それができるからこそ、人間、組織の行動・活動、人間社会は
すごい勢いで未来に向かって進化していくことが可能になる。

高等な生物(犬、猫、サルなど)、生後数か月の赤ちゃんには、
「目指すべき自分の未来の姿」を想定して学習することは無理だろう。

なぜならば自己認識ができなかれば、自分あるべき姿を考えることができないからだ。

結局、無目的、無定性に行き当たりばったりで学習するので、進化が遅い。

 

ところで、いつも自己意識を使って学習するのは疲れる。

そこで、普段は高等な生物と同じくDNA・無意識、意識だけで学習し、
ここぞというときに自己意識をもって学習すべきだろう。

なお、DNAベースの学習、意識ベースの学習、自己意識ベースの学習の
すべて理想の形で連携することが大事だ。
いわゆる直観というものは、

 

企業であれば「パーパス経営」にそった学習ということになろう。
特に変化が激しい世界では、進化の加速が企業の競争優位性を決する時代であればなおさらだ。

「パーパス経営」の本質は、学習という視点で見ると、

会社のパーパスの実現のために「自己意識をもって学習する社員」を育成することにある。

「パーパス経営の導入」→
「会社のパーパスの実現のために自己意識をもって学習する社員の育成システムの形成・活動」→
「未来のあるべき姿に向かって変化が加速する組織の形成・活動」→
「会社のパーパスの実現のために自己意識をもって適切に学習して行動する社員の活動量の増大」→
「成長加速、経営資源のつながり加速、財務安定性や社会貢献性増大」→
「売上高成長加速、ROIC改善、WACC低下」→
「株主価値増大」→
「株価増大」

という流れをつくることが重要である。
これが「パーパス経営」「自己意識学習」「株式リターン増大」のメカニズムである。

こうした動きについては「人的資本経営の可視化」で上場は開示を強化していく。
こうした動きを踏まえて投資をすることが求められる時代になっていく。

 

 

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